公開: 2019年10月16日
更新: 2019年10月19日
1941年4月に日本とソ連との間で締結された条約で、互いに第三国との戦争に対する軍事介入をしないことを保証した条約です。当時、ソ連はドイツのソ連への侵攻が近いことを懸念していて、ドイツと同盟を結んだ日本が、ドイツのソ連侵攻に合わせてソ連への侵攻を始めためた場合、国の西と東の両面で戦闘を戦わなければならない状態に陥り、不利になることを懸念したため、この条約の締結を了承したと考えられています。
日本側にとっても、当時、強大な経済力を持った米国との戦争が始まった場合、満州北部で国境を接しているモンゴルと同盟関係にあるソ連との武力衝突を避けることは、軍事的に意味が大きいかったと言えます。この両国の利害が一致したため、相互に相手国に攻め入らないことを保証する中立条約を締結しました。この条約は、第2次世界大戦の終盤まで維持されましたが、1945年8月8日のソ連による宣戦布告で、破棄されました。